Powder Jam
世界のニセコ そのパウダーを堪能する。 そう 嫌というほどに ・・・
ヤッホー
皆さんは 人生のテーマ曲 といった類の物を お持ちだろうか
僕はある それは " 赤鼻のトナカイさん " である
誰にも喋ったことはない 心のマイ・テーマソングである
気分の良い時には アップテンポの " 赤鼻のトナカイさん "
皆さんが知る そう あの楽しい 元気なやつだ
落ち込んでる時は スローでメローでブルージーな
" 赤鼻のトナカイさん "
わかりづらいだろうか
そうだな トムとジェリーの真ん中のお話し
3話あるうちの 真ん中のお話し
オオカミが吹く口笛 そう ドルーピーにこてんぱんにやられる
あの オオカミだ そのメローさ なんだ
" まっかなお~~は~な~~の~~~
と~なかいさ~~ん~~~は~~~~ " となる
まだわからなければ メトロノームを60位に合わせてみて欲しい
もしメトロノームをお持ちでなければ 117をダイヤルしてくれ
時報と同じテンポだ
もう一度
ヤッホー
ケダマっす
過日 素晴らしき経験をさせて頂き
山への憧れをひとつ具現化した僕が
次に目指すのが " 滑り降りる事 " である
その目標を達成すべく 師の待つ ニセコ
そう 世界のニセコに 向かったのだ
向かったのだ
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僕は 札幌オリンピックの開催地 手稲山
手稲山の麓で育った
スキーを始めたのは何歳か? 覚えていない
記憶が残る幼少期 4~5歳だろうか
遡っても 滑っている記憶しかない
そう 滑るための練習の記憶がないのだ
歩くことと同じ 滑り降りることが 当たり前だったのだ
上手い下手は別にしても
滑り降りること それ自体は
当たり前だったのだ が
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時は過ぎ 2012年1月某日
スノーハイクをした僕に SNS上で 師は言うのだ
" Kedamaさん スノーボードはじめるんだって! "
え 僕はそんな事を喋った記憶は全くない
確かに " 山スキーを始めたいな "
そんな事は喋っていたのだが
最初 この人は何を言っているのだろうか と
てっきり冗談だと思い
" 道具揃えてくれたら はじめても良いですけどね (笑) "
などと 冗談で答えた事が 全ての始まりだ
こんな事になるなんて
この時の僕は まだ知らない。
そう 知らなかったのだ
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2012年2月5日 雪
朝6時 眠い目を擦りながら ニセコへ向かう
そう 師が用意してくれたのだ " スノーボード " を
" 保険証必須だよ "
" 入院したらお見舞いは? "
などなど 皆から脅されていた
だが 僕は前述の通り 滑り降りることは 当たり前なので
平気だった
なにせ " 転ぶ " というイメージが沸かないのだ
まあ ヒップパットと膝パットだけは 用意をしていたのだが
それだけでは
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" 撃沈 "
人間は間違える生き物である
その些細な間違えも 許してはくれない
間違える度 幾度と無く 叩きつけられる
一つ一つの痛みは まだ我慢できる
だが 繰り返し 繰り返し 叩きつけられる
心に蓄積され 刻まれる " 恐れ"
その恐れが また 間違いを呼ぶ
古舘伊知郎が実況したのなら
" お~っと まさに 雪上のひとり格闘技 "
" 立っては転び 滑っては転び 無限受身のスパイラル地獄だ "
" まるで受身の宝石箱や~ "
失礼 彦摩呂が混じった
どうやら 頭を打ち過ぎたようだ
話を続ける
合気道の達人に 訳もわからず投げ飛ばされている
そう そんな気分で 転がり続ける僕
3~4歳位だろうか スキーを練習しているようだった
お父さんに " 早く滑りなさい " と 叱咤される女の子
あ みんな頑張っているんだな 僕も頑張ろう
そう思い 立ち上がろうとした時
女の子が叫んだ
" だって まえのおじさんが ころびすぎて
じゃまなんだもん "
40年生きてきた 挫折ばかりの人生だった思う
骨折の音も 筋が切れる音も 聞いたことはあるが
" 心が折れる音 "
そんな音を聞いたのは 初めてだった
たまたま ご一緒した Beer1 さんが
さっそうとスキーに乗り
ゲレンデにひれ伏し 打ちひしがれる 僕に近づいて
こう言った
" なんでこの話に乗ったの? "
ニセコのパウダーを堪能し 満面の笑顔で そう声をかけたのだ
背の高いBさんの満面の笑みと その言葉が
ゲレンデにひれ伏している自分には
とても とても 高く 遠く 感じた
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ボロボロの 心と身体を引きずり 帰路に着く
ホセ・メンドーサに コークスクリューパンチ
一発で マットに沈められ
ボタンをまともにすることが出来なくなった
カーロス・リベラ を想いながら
何時になくメローで 何時になくブルージーな
時折 掠れた " 赤鼻のトナカイさん " を BGM に
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2012年2月6日 今日
会社の事務所で この文を書いている
すると 何故か聞こえてきた " God Save the Queen "
" Johnny Rotten " が僕に叫ぶ
" No Future For You " と
今まで 幾度と無く 励まされてきた " Punk Rock "
僕は唇を歪め 自分を奮いたたせた
ゲレンデで転がり続ける僕は
" Like a Rolling Stone " だな
そう想えば 悪くは無い
何時だって そんな人生じゃないか
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頭を打ちすぎて 少し饒舌になってしまったようだ
バカボンのパパは 自動車事故だか馬に蹴られて
バカになってしまったのだが
元々バカな僕は どうなってしまうのだろうか
少しはまともになれれば良いのだが
また話しすぎた
これで最後だ
ゲレンデにいた犬
ハイジを思い出す
" クララのバカっ! 何よ意気地なしっ!
一人で立てないのを足のせいにして、足はちゃんとなおってるわ
クララの甘えん坊! 恐がり! 意気地なし!
どうしてできないのよ、そんな事じゃ一生立てないわ!
それでもいいの?
クララの意気地なし! あたしもう知らない!
クララなんかもう知らない!"
ハイジよ
クララだって ただ意気地なしな訳ではないのだよ
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" 足? 腰? 何処痛? 首! "
" 激痛!"
あ、間違った
" 尻パット? 膝パット? 否 首コルセット! "
" 求む!"
あ、また間違った
" 縁 従い 生かされ 生きろ! "
" 本当に 本当に 感謝!"
Special thanks ・・・
" とむ師 " " こうき師 "
" Beer1 さん "
2012.02.05 Kedama 2012.Snowbord 1回目
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