Powder Jam

Kedama

2012年02月06日 17:22



世界のニセコ そのパウダーを堪能する。  そう 嫌というほどに ・・・






ヤッホー


皆さんは 人生のテーマ曲 といった類の物を お持ちだろうか


僕はある それは " 赤鼻のトナカイさん " である



誰にも喋ったことはない 心のマイ・テーマソングである




気分の良い時には アップテンポの " 赤鼻のトナカイさん "

皆さんが知る そう あの楽しい 元気なやつだ



落ち込んでる時は スローでメローでブルージーな


" 赤鼻のトナカイさん "



わかりづらいだろうか 



そうだな トムとジェリーの真ん中のお話し 


3話あるうちの 真ん中のお話し 


オオカミが吹く口笛 そう ドルーピーにこてんぱんにやられる 


あの オオカミだ そのメローさ なんだ



" まっかなお~~は~な~~の~~~ 


と~なかいさ~~ん~~~は~~~~ " となる



まだわからなければ メトロノームを60位に合わせてみて欲しい


もしメトロノームをお持ちでなければ 117をダイヤルしてくれ


時報と同じテンポだ





もう一度



ヤッホー



ケダマっす





過日 素晴らしき経験をさせて頂き 


山への憧れをひとつ具現化した僕が 


次に目指すのが " 滑り降りる事 " である



その目標を達成すべく 師の待つ ニセコ


そう 世界のニセコに 向かったのだ



向かったのだ





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僕は 札幌オリンピックの開催地 手稲山

手稲山の麓で育った


スキーを始めたのは何歳か? 覚えていない


記憶が残る幼少期 4~5歳だろうか 


遡っても 滑っている記憶しかない



そう 滑るための練習の記憶がないのだ

歩くことと同じ 滑り降りることが 当たり前だったのだ



上手い下手は別にしても 


滑り降りること それ自体は



当たり前だったのだ が





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時は過ぎ  2012年1月某日



スノーハイクをした僕に SNS上で 師は言うのだ


" Kedamaさん スノーボードはじめるんだって! "



え 僕はそんな事を喋った記憶は全くない



確かに " 山スキーを始めたいな "  


そんな事は喋っていたのだが



最初 この人は何を言っているのだろうか と 



てっきり冗談だと思い 



" 道具揃えてくれたら はじめても良いですけどね (笑) " 



などと 冗談で答えた事が 全ての始まりだ



こんな事になるなんて



この時の僕は まだ知らない。




そう 知らなかったのだ




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2012年2月5日 雪





朝6時 眠い目を擦りながら ニセコへ向かう


そう 師が用意してくれたのだ " スノーボード " を



" 保険証必須だよ "

" 入院したらお見舞いは? " 



などなど 皆から脅されていた


だが 僕は前述の通り 滑り降りることは 当たり前なので 



平気だった



なにせ " 転ぶ " というイメージが沸かないのだ



まあ ヒップパットと膝パットだけは 用意をしていたのだが  




それだけでは




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" 撃沈 "





人間は間違える生き物である

その些細な間違えも 許してはくれない





間違える度 幾度と無く 叩きつけられる


一つ一つの痛みは まだ我慢できる


だが 繰り返し 繰り返し 叩きつけられる




心に蓄積され 刻まれる " 恐れ"




その恐れが また 間違いを呼ぶ




古舘伊知郎が実況したのなら


" お~っと まさに 雪上のひとり格闘技 "


" 立っては転び 滑っては転び 無限受身のスパイラル地獄だ "



" まるで受身の宝石箱や~ "





失礼 彦摩呂が混じった  


どうやら 頭を打ち過ぎたようだ 




話を続ける



合気道の達人に 訳もわからず投げ飛ばされている 


そう そんな気分で 転がり続ける僕




3~4歳位だろうか スキーを練習しているようだった 


お父さんに " 早く滑りなさい " と 叱咤される女の子


あ みんな頑張っているんだな 僕も頑張ろう 



そう思い 立ち上がろうとした時



女の子が叫んだ 






" だって まえのおじさんが ころびすぎて 


じゃまなんだもん "









40年生きてきた 挫折ばかりの人生だった思う


骨折の音も 筋が切れる音も 聞いたことはあるが



" 心が折れる音 " 



そんな音を聞いたのは 初めてだった






たまたま ご一緒した Beer1 さんが 


さっそうとスキーに乗り 


ゲレンデにひれ伏し 打ちひしがれる 僕に近づいて 


こう言った



" なんでこの話に乗ったの? "



ニセコのパウダーを堪能し 満面の笑顔で そう声をかけたのだ



背の高いBさんの満面の笑みと その言葉が 


ゲレンデにひれ伏している自分には



とても とても 高く 遠く 感じた





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ボロボロの 心と身体を引きずり 帰路に着く


ホセ・メンドーサに コークスクリューパンチ


一発で マットに沈められ


ボタンをまともにすることが出来なくなった 


カーロス・リベラ を想いながら






何時になくメローで 何時になくブルージーな


時折 掠れた " 赤鼻のトナカイさん " を BGM に




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2012年2月6日 今日




会社の事務所で この文を書いている


すると 何故か聞こえてきた " God Save the Queen "


" Johnny Rotten "  が僕に叫ぶ 



" No Future For You " と



今まで 幾度と無く 励まされてきた " Punk Rock "



僕は唇を歪め 自分を奮いたたせた






ゲレンデで転がり続ける僕は 


" Like a Rolling Stone " だな


そう想えば 悪くは無い 


何時だって そんな人生じゃないか





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頭を打ちすぎて 少し饒舌になってしまったようだ


バカボンのパパは 自動車事故だか馬に蹴られて 


バカになってしまったのだが


元々バカな僕は どうなってしまうのだろうか


少しはまともになれれば良いのだが





また話しすぎた


これで最後だ




ゲレンデにいた犬 


ハイジを思い出す



" クララのバカっ! 何よ意気地なしっ! 

一人で立てないのを足のせいにして、足はちゃんとなおってるわ

クララの甘えん坊! 恐がり! 意気地なし! 

どうしてできないのよ、そんな事じゃ一生立てないわ!

それでもいいの? 

クララの意気地なし! あたしもう知らない! 

クララなんかもう知らない!"







ハイジよ 


クララだって ただ意気地なしな訳ではないのだよ




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" 足? 腰? 何処痛? 首! "


" 激痛!"



あ、間違った 


" 尻パット? 膝パット? 否 首コルセット! "


" 求む!"



あ、また間違った






" 縁 従い 生かされ 生きろ! "


" 本当に 本当に 感謝!"




Special thanks ・・・

" とむ師 " " こうき師 "

" Beer1 さん "


2012.02.05 Kedama 2012.Snowbord 1回目




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